2017/12/28 10:53
腸は「第2の脳」と呼ばれ、神経を通じて脳と結びついています。
腸の汚れから生じる生活習慣病や精神的な不調、
免疫力や血流の低下といったことすべてが、
認知症の発症リスクを高める要因ともいわれています。
ヒトの消化・吸収において、
もっとも重要な役割を担っているのが腸(小腸・大腸)です。
腸が不調だと細胞への栄養・水分の供給が滞りがちになり、
脳細胞にも十分な栄養や水分が届かなくなり脳へのダメージにつながります。
ヒトの脳には1000億個の神経細胞があり、
シナップスを通じて次々に刺激を伝えていきます。
刺激された神経細胞は、シナップスから神経伝達物質を出して、
次の神経細胞を刺激し、リレー式に刺激が伝わっていきます。
このとき、神経伝達物質の正常な働きを乱すような物質があると、
異常に興奮するなど様々な障害を起こします。
神経伝達を乱す物質として、活性アミン類があります。
他にもGABAという物質が、
神経伝達物質の働きを乱すという研究報告がなされています。
GABAは、腸内細菌がグルタミン酸(旨味成分)から作る物質で、
中枢神経の神経伝達物質の働きを阻害します。
さらに、神経伝達にはカルシウムも深く関与しているので、
カルシウム不足は、神経伝達の働きを乱す原因のひとつです。
カルシウムの吸収は、腸内細菌の働きが影響していることは言うまでもありません。
腸内細菌は、腸を発酵状態にさせプロピオン酸や酢酸を作り、
その短鎖脂肪酸の働きによって、
小腸下部から大腸にかけてカルシウムの吸収促進を促しています。